アヤコ・フジキ ピアニスト&作曲家
東京都に生まれ、6歳よりピアノを始める。これまで、日本、フランス、スペイン、イギリス、オーストリア、スイス、イタリア、コロンビア、ブルガリア、セルビア等、ヨーロッパの数々の音楽フェスティバル重要なホールでソリスト、室内楽などで演奏。また、コロンビアでは、カルタヘナ音楽芸術大学にてマスタークラスを行う。
日本で中井百代、松野尚子に師事した後、単身ヨーロッパに渡る。数々の著名なピアニストに師事した後、スペイン、バルセロナのグラナドス・マーシャル音楽院に入学し、20世紀において世界的に有名なピアニストの一人、アリシア・デ・ラローチャや指揮者イゴール・マルケヴィッチ夫人かつピアニストのカルロタ・ガリガから指導を受け研鑽を積み、そのことが彼女の幅広いレパートリーの中でもスペイン音楽への深い解釈を促した。ことにスペイン人作曲家のモンポウの作品については、モンポウの夫人かつピアニストであった故カルメン・ブラヴォ・モンポウからも深い指導を受ける。 カルロタ・ガリガからは”優れたピアニスト的な演奏技術と優れた感性をもったパフォーマンスを見せる”と評され、モンポウ夫人には”将来を約束されたピアニスト”と評される。このマーシャル音楽院は、スペイン作曲家エンリケ・グラナドスの愛弟子、フランク・マーシャルが創立した音楽院でその息吹を故アリシア・デ・ラローチャが純粋に受け継いだものである。そのほか、彼女が教えを受けた重要なピアニストは、オーストリアグラーツ音楽大学李清、アムステルダム音楽院ジャン・ヴァイン、パリエコールノルマル音楽院ナルシス・ボネット、英国王立音楽院クリストファー・エルトン、モスクワ音楽院イリーナ・オシポヴァ等々を含む。
2005年スペイン音楽専攻ディプロマ、2007年スペイン音楽修士号取得。ウィーン国際ピアニストコンクールファイナリスト。2014年には、スペイン日本大使館より、日本とスペインの関係に対する彼女の顕著な文化的貢献を表彰された。 2018年、カタルーニャ政府によって主催された前世紀を通じて活躍した女性アーティストの展覧会「D’ONES : Women’s (r)evolution in music」(音楽における女性の革命/進化)の女性アーティストの1人に選ばれる。
ソリストとして、ショパンピアノ協奏曲をリセウ大劇場メンバーによるオーケストラと演奏。ブルガリアの音楽フェスティバル、第41回 ”Winter Music Evenings”に招待され、著名な指揮者パリカロフの下、パザルジック交響楽団とシューマンピアノ協奏曲を演奏し、その模様をソフィア国営ラジオにて放送される。また、サンクガット交響楽団とオーケストラ創設25周年を記念した公演にて2回に渡りサンクガットコンサートホールとラ・マッサ劇場にてシューマンピアノ協奏曲を演奏。セルビアの第45回ニシュ国際音楽祭の閉会式ではグリーグピアノ協奏曲を指揮者ピエロ・ロメロ氏の元で演奏する。また、マニュエル・デ・ファリャのチェンバロ協奏曲をファリャが作曲時使用した楽器で演奏、パドレ・ソレールの手稿のピアノ(チェンバロ)五重奏を演奏する。
今までにリリースしたCDは、「Franz Schubert」(2009)、グラナドスのピアノ曲の難曲として名高いピアノ組曲「ゴイェスカス」、「España」(2013)。2019年後半には、シューマン、メンデルスゾーン、トゥリーナ、ファリャ、リストなどピアノ曲の幻想曲を集めたを「Fantasia」をリリース(音楽雑誌Enderrockにノミネート)。2021年より「Seasons」に関する楽曲を定期的にリリースし、音楽の世界旅行を提案。 イタリア「Le Stagioni」カルステルヌオーヴォ=テデスコ(音楽雑誌Enderrockノミネート 2021)、スペイン「Les Saisons」アルベニス、ウクライナ「シンデレラの季節」プロコフィエフ、アメリカ「The Seasons」ジョン ケージ。日本「日本の四季」中田喜直の4手による組曲をスタインウェイ ピアノの新しい技術を搭載したピアノ、スピリオを一部取り入れリリース。彼女のいくつかのレコーディングはスペイン国営テレビ、TVE、および TV3 やドキュメンタリーにも使われた。
作曲家として、自身の作品をカタルーニャ音楽堂で初演。作曲家、編曲者として、彼女のクラッシック音楽の技術をベースにピアノ曲にとどまらずそれ以外の楽器や、オーケストラ編曲、エレクトロミュージックなどの独自のテイストで自身のアルバムに取り組みまたイメージや映画のBGM、CM、ドキュメンタリーにも音楽を提供する。2015年、自身の作品をまとめたアルバム「brightwater」をリリース。2016年、日本とイギリスにてもリリース。アルバムは、ピアノ作品、2台ピアノ作品、そしてバイオリンとチェロのピアノトリオ作品から構成されており、ピアノの演奏は彼女自身が、バイオリンをデンマークアールス交響楽団のコンサートマスター、クリスティアン・チブ、チェロをリセウ大劇場のオーケストラの第一チェロソリスト、クリストフォロ・ペスタロッティにより演奏されている